ツブラジイ(コジイ) 学名 Castanopis cuspidata

 ブナ科シイ属の高木。高さ20m以上、直径1m以上になります。スダジイ、カシ類、タブノキなどとともに、照葉樹林を構成する代表的な樹木。

<有度山での分布>
 北側に多く、尾根筋や斜面上部で見かけます。よ〜く似たスダジイとは堅果(どんぐり)の形や樹皮の様子で見分けられますが、はっきりしないものもあります。 

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 葉は互生します。葉の長さ5〜10cm、幅2〜3cmほどで、厚くて硬い葉です。よく図鑑などにはスダジイよりも小さいと書かれていますが、大きさでの判別は困難だと思います。



2007年 1月中旬
 駿河区 舞台芸術公園にて             

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 葉の表側の様子。

 ・強い光沢がある。
 ・毛は生えていない

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葉の裏側の様子

 ・光沢がある
 ・ごく短い褐色の毛が密生して金色に見える
  (虫眼鏡でなければわかりにくい)

写真の葉の大きさ
 葉身の長さ83mm、幅25mm
 葉柄の長さ3mm

2006年 11月上旬
 駿河区 平沢観音裏にて採取
 「ひこばえ」の葉

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花の様子

 雌雄同株で、5月に開花します。花は雄花・雌花ともにごく小さく、新枝から伸びた柄に多数ついて穂状になっています。

  →花の詳細はこちら


2007年 5月中旬
 駿河区 舞台芸術公園にて

 堅果(いわゆるどんぐり)が枝についている状態です。
 堅果は翌年の秋に熟し、11月に入った頃から落ちてきます。年によって数に変動があるようです。


2011年 11月中旬
 駿河区 舞台芸術公園にて

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堅果(どんぐり)

 スダジイの堅果が砲弾型をしているのに対し、ツブラジイの堅果は球形に近いことが特徴です。


2006年 11月上旬
 駿河区 平沢ハイキングコースにて採取

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幹の様子

 直径40cmほどの幹です。樹皮は明るい茶色で、ザラザラしているものの、スダジイのようにはひび割れません。

2007年 5月上旬
 清水区 馬走ハイキングコースにて

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 直径1m以上ある大木の幹。普通、ツブラジイの樹皮はひび割れませんが、このサイズになると、縦にひびが入ってくるようです。

 

2007年 1月中旬
 駿河区 舞台芸術公園にて

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樹形

 すぐ上の、「大木の幹」の写真と同一の木です。手前の電信柱と比較すると、高さは15〜20m弱でしょうか。

 この木は林縁に生えているためにまるい樹形になっていますが、林内に生えているものは縦に細長い樹形になります。株立ち状のものも見られます。

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